2026.08.24

採用サイトと実際の職場が一致しているか

前回の記事
「事業承継後、社屋を残すか変えるか」では、建物を残すか新しくするかという二択ではなく、先代から受け継ぐものと、次の経営に合わせて変えるものを整理することの大切さをお伝えしました。

前回の記事を読まれていない方は、先に前回の記事をご覧ください。

前回の記事は
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事業承継後、社屋を残すか変えるか

会社が変わるとき、その変化は顧客や取引先だけでなく、これから一緒に働く人にも伝わります。

今回は、採用サイトや求人情報で発信している会社のイメージと、応募者が実際に訪れた職場が一致しているか、という視点から採用と空間の関係を考えます。

 株式会社YADO一級建築士事務所
 代表取締役
 一級建築士 山野井 康明

| 応募者は求人票だけを見て会社を決めていない

採用活動では、給与、休日、仕事内容、福利厚生などの条件が重要です。

しかし、応募者が会社を判断する材料はそれだけではありません。
採用サイトを見る。

SNSを見る。

会社のホームページを見る。

面接のために会社を訪れる。

受付で待つ。

社員とすれ違う。

実際の職場を見る。

こうした一連の体験から、
「ここで働く自分を想像できるか」

を判断しています。

そのため、採用サイトでどれだけ魅力的な言葉を発信していても、実際の職場との間に大きな差があれば、応募者は違和感を持つかもしれません。

| 「働きやすい会社です」と言葉だけで伝えていないか

例えば、採用サイトに次のような言葉が並んでいたとします。

どれも魅力的なメッセージです。

しかし、応募者が実際に会社を訪れたとき、

休憩する場所がほとんどない・・・。
部署間が分断されている・・・。
社員同士が話せる場所がない・・・。
更衣室や水回りが十分に整っていない・・・。
面接をする場所も落ち着かない・・・。

そのような環境だった場合、採用サイトで伝えている内容との間に差を感じる可能性があります。

大切なのは、職場を豪華にすることではありません。

です。

| 応募者にとって会社訪問は「答え合わせ」になる

採用サイトやSNSを見て応募した人は、すでに会社に対して何らかの期待を持っています。

会社訪問や面接は、その期待が本当かどうかを確認する機会でもあります。

例えば、
「社員同士の距離が近い会社です」
と発信しているのであれば、実際に社員同士が自然に相談している様子が見える。

「ものづくりを大切にしています」
と伝えているのであれば、工場や作業環境が丁寧に管理されている。

「社員を大切にしています」
と掲げているのであれば、働く人のための環境にも配慮が感じられる。

こうした一致があることで、会社の発信に説得力が生まれます。

| 採用のためだけに職場をつくる必要はない

採用を強化するために、見栄えの良いオフィスをつくればよいという話ではありません。

採用候補者に見せるためだけの空間をつくっても、実際に働く社員にとって使いにくければ意味がありません。

まず考えるべきなのは、現在働いている社員にとって良い環境かどうかです。

こうした環境を整えた結果として、その様子が応募者にも魅力的に映る。

この順番が自然だと考えます。

| 採用サイトをつくる前に、実際の職場を確認する

採用ページをリニューアルするとき、写真やキャッチコピーから考え始めることがあります。
しかし、その前に一度、現在の職場を応募者の目線で見てみることも大切です。

例えば、会社を初めて訪れる人になったつもりで、

を確認します。

この確認によって、採用広報を改善するべきなのか、職場環境を改善するべきなのか、あるいは両方が必要なのかが見えてきます。

| 小さな改善でも、会社の印象は変えられる

採用環境を改善するために、大規模な改修が必要とは限りません。

例えば、

といった小さな改善から始められる場合もあります。

重要なのは、見栄えだけを整えることではありません。

会社が本当に大切にしていることを、職場環境から感じられる状態にすることです。

ずっとその場所(環境)に慣れてしまっている場合は、初見でもご自身と同じ感じ方をするのか、一度、振り返ってみることをオススメします。

| YADOが採用と空間を一緒に考える理由

YADOでは、採用を目的とした施設計画を考えるときも、最初からデザインの話をするわけではありません。

まず、

を整理します。

そのうえで、運用改善でできること、部分改修でできること、建築として考えるべきことを分けて検討します。

建物を変えること自体が目的ではありません。

会社が伝えている価値を、実際の職場でも感じられる状態にすることが重要です。

| まとめ

採用サイトは、会社の魅力を知ってもらうための大切な入口です。
しかし、応募者が最終的に働くのは、サイトの中ではなく実際の職場です。

「採用サイトで伝えている会社像」と、
「会社を訪れたときの体験」。

その二つが一致しているかを確認する必要があります。

  • 「社員を大切にする」という発信が職場に表れているか
  • 働き方と空間が一致しているか
  • 応募者がそこで働く姿を想像できるか
  • 現在の社員にとっても良い環境になっているか

YADOは、採用サイトの見せ方だけではなく、その言葉の裏側にある実際の職場環境まで含めて、会社の魅力が伝わる空間を考えます。


当たり前の日常が、実は障害になっているかもしれません。
YADOは、その障害を見つけ出すお手伝いをします。

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